アーユルヴェーダは古代インド・ヒマラヤで発祥して生まれた伝統医学として知られていますが、
サンスクリット語(古代インドの言語)が出てきて、聞き慣れない言葉にとまどうことがありますよね。
「単語が難しくて、理解し辛い…」という悩みも即解決♪
《初級編》これだけ理解しておくキーワード厳選13個をまとめました。
目次
アーユルヴェーダ重要キーワード《初級編》これだけ理解しておくキーワード13
アーユルヴェーダ重要キーワード①、【トリドーシャ】=体を支える3つのエネルギー
【トリドーシャ】
トリとは「3つの」こと、ドーシャとは「目に見えない生命エネルギー」のようなものです。
(※ドーシャとは増えやすいもの、乱れやすい悪化しやすいものという意味もあります。)
=ヴァータ・ピッタ・カパの3つのドーシャのこと
-1. ヴァータ
風+空の元素からなる=風+空の質を多く持つ(運動を司るエネルギー)
体内では呼吸、体の動き(運動)や運搬、循環、排泄、伝達、異化作用などを担っている
-2. ピッタ
火(+水)の質を多く持つ(変換・消化を司るエネルギー)
体内では胃腸での消化、燃焼、体温(熱を産む)、代謝、空腹、喉の渇きなどを担っている
-3. カパ
水+地の質を多く持つ(結合・安定のエネルギー)
体内では筋肉、骨などの構造の維持、関節の強さ、(体の)重さ、免疫機能、水分の代謝、結合・同化作用を担っている
※アーユルヴェーダでは人間の体を含めて、動物、植物などこの宇宙にある自然界のすべての物質は【空、風、火、水、地】の五大元素(パンチャマハーブータ)で構成されると考えられていて
その割合によって体質や性格(体と心の構成)、個性なども決まるとされています。
アーユルヴェーダ重要キーワード②、プラクリティ
プラクリティとは「生まれ持った個人の体質(本質)」のこと。
自然、本質、本性、本来の個性、体質を表します。本来の「トリドーシャ」のバランス。
受精の瞬間に決まり、「 一生変化しない 」とされていて
体格や生理的な機能、性格、個性、好みなどにも影響をあたえます。
この生まれ持ったドーシャバランスをとる(近づける・戻す・整える)ことで心身の健康に結びつくと考えられています。
アーユルヴェーダ重要キーワード③、ヴィクリティ
生まれ持った体質(プラクリティ)に対して「過剰」になった部分=プラクリティのバランスの崩れを示します。
本来のプラクリティのバランスよりも過剰になった部分があることにより、不調や病気を引き起こす原因とされていて、
ヴィクリティをなくすように、治療や生活指導を行いプラクリティに戻すことが対処法のひとつとなっています。
アーユルヴェーダ重要キーワード④、アグニ
「火」という意味で消化力のこと。
体内では消化や代謝の作用のことで、あらゆる酵素の働きを担う。
体内に13種類のアグニがあり最も大切なアグニが胃や十二指腸にあります。
アグニ(酵素)が順調になることで全身の代謝や消化が順調に進むので、アグニを高めることが最も大切です。
アーユルヴェーダ重要キーワード⑤オージャス
生命エネルギー、活力素のこと。
アグニ(消化の力)が十分に作用して体内の消化や代謝が順調になることで作られる生体のエネルギーのこと。
オージャスが体内で増えると、ドーシャバランスや心と体の機能を活発にし、免疫力が高まり、病気にかかりにくくなり、健康な体を保つことができると言われています。
アーユルヴェーダ重要キーワード⑥、アーマ
未消化物、体に溜まった毒素のこと。食べたものの消化や代謝が十分に進まずに体に残った未消化物で老廃物、毒素の一種で病気を引き起こす原因になるものです。
アーマ(未消化物・毒素)の蓄積により肉体的、心・精神的な病気に影響します。
アーユルヴェーダ重要キーワード⑦、トリグナ
心を左右する3つの性質。
心を構成するエネルギーを「グナ」と呼び、心の3つの性質としてメンタルドーシャ=「トリグナ」があり、【サットヴァ、ラジャス、タマス】3つを総称して「トリグナ」と呼ばれます。
アーユルヴェーダでは、あなたの心の状態はこれら3つの『グナ』のバランスによって決まってくると考えます。
1.サットヴァ =【純粋性】
身体のドーシャバランスが保たれて安定している時の状態で、愛情や優しさ、正しい知性をもたらすため、健康の基礎となります。
心がサットヴァで満ちると心が純粋な状態になり、三つの性質のバランスがよくなり、幸福感、満足感、安心と感じる心の状態をもたらします。穏やかで、周囲とも調和できる平和で澄みきった心の質です。
また、 サットヴァが増えると、 身体のドーシャバランスが整い、心身ともに健康になります。逆に身体のドーシャバランスが狂い、サットヴァが減少すると、身体と心のアーマ(毒素)が増え、知性を狂わせ、心身の病気を起こさせます。
また、サットヴァが満ちることで、オージャス(活力素) も増やすことができます。
2.ラジャス=【動性】
ラジャスが増えると怒り、攻撃性、優柔不断、願望や欲求が増え、鋭く尖った感情が起こってきます。アグレッシブになり、イライラしたり、怒りっぽくなったりします。
心が動き過ぎている状態。
増え過ぎると、注意力が散漫になったり、躁状態になったりすることも。また、他人を激しく責めたり、いざという時に正しい判断ができず、物事が決められなかったり、他人の言葉に耳を貸せない自己中心的な心の状態
ラジャスが増えるとピッタとヴァータのエネルギが増えます。
3. タマス=【惰性】
タマスが増えると心が動かなくなるため不活発で、やる気や気力がなくなってしまい、内向的で、カパが増えます。
卑屈、嘘をつく、憎しみ、執念深い、雑になる、怠惰などのだらしない感情が起こってきて、さらに増え過ぎると鬱になってしまうことも。
(参考書籍:インド伝統医学で健康に!アーユルヴェーダ入門 上馬場 和夫・西川 眞知子 著 地球丸)
まとめ
アーユルヴェーダは3つの生命エネルギー「トリドーシャ」は、季節や年齢、環境、時間、でも変動し、不調の原因や病気はドーシャの増悪や減少によるバランスの乱れによって引き起こされます。
つまり、個々の生まれ持ったドーシャのバランスが保たれている時は完全な健康な状態となる。
とアーユルヴェーダでは考えられています。
ドーシャのバランスを整える=ヴィクリティ(過剰になったドーシャ)を個々の生まれ持ったドーシャバランス・体質(プラクリティ)のに戻すこと。
「病気になる前=未病」の段階で対処すること
を目指すのがアーユルヴェーダケアの目的です。
最後までお読みいただき
ありがとうございました(*^^*)
■仕事に活かせる「アーユルヴェーダ入門編」シリーズ①〜⑦
・アーユルヴェーダ入門①:
⇒「心と体の健康バランスを整える」アーユルヴェーダってどんなもの?
・アーユルヴェーダ入門②:
⇒アーユルヴェーダの「体質論」一人一人みんな違う!
・アーユルヴェーダ入門③:
⇒本来の体質とは?あなたの体質はこうして決まる
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